【房総一周】外房線と内房線はなぜ直通しないのか?
房総半島。
東側には外房線が通り、美しい太平洋が、西側には内房線が通り、美しい東京湾を眺めることが出来ます。
両方を一つの電車で楽しめたら良いなぁ…
皆さん、こんにちは。
E131系が登場し、房総半島を直通する列車が復活して1年が経ちました。
本日は長らく外房線と内房線が直通しなかった理由を見ていきたいと思います。
まずは2つの路線を確認しておきましょう。
まずは外房線です。
千葉から房総半島の東側を経由し、安房鴨川まで至る路線です。
千葉市の緑区内に所在する各駅は鎌取を中心に利用者も多く、通勤利用の側面が強い路線です。
その先は企業城下町の茂原、サーフィンの街一宮、漁港の街いすみ(大原)、勝浦などを経由し、安房鴨川へと至ります。
南部では海が見えたり、九十九里海岸もあることから、夏は一大リゾート地としても知られています。
続いては内房線です。
鉄道要覧上では蘇我から安房鴨川に至る路線となっていますが、全ての列車が外房線に乗り入れ、千葉、千葉以西への運用となっています。
蘇我を出ると、ベッドタウン、京葉工業地域の一角を形成する市原(五井)、木更津、君津などを経由します。
その先にも線路は続きますが、外房とは異なり、館山まで大きな街がありません。
ヤシの木なども生え、南国の雰囲気が漂います。
E131系が登場したことで、上総一ノ宮、木更津で系統分離が行われ、両線を直通する列車が復活しましたが、それ以前は両線とも必ず安房鴨川が終点で、その先への直通は行っていませんでした。
理由としては、安房鴨川駅の構造上、そのまま直通するとトイレなどの位置が変わってしまうためです。
安房鴨川駅は、駅の北側から外房線が、南側から内房線が入線する構造であり、そのまま直通した場合、千葉駅では編成の向きが変わってしまうのです。
現在、主力車両である209系では2号車(4両編成基準、都心側から数えて2両目)にトイレがあります。
もし、安房鴨川で経由してきた路線で折り返さず、もう一つの路線に直通すると、千葉駅では都心側から数えて3両目にトイレが来てしまいます。
また、千葉発車時点で進行方向左側だったものが、右側に来てしまいます。
これを嫌い、長らく外房、内房の直通は行っていなかったと言われています。
仮に銚子駅(松岸駅)のように、総武本線と成田線がどちらも駅の西側(同一方向)からアクセスしていた場合は、違っていたかもしれません。
ちなみにE131系でも根本的な問題は解決していないため、幕張からの回送は必ず内房線経由で行われることになっています。
千葉駅に旅客を乗せての運用もないことから、トイレの向きが簡単に変わることもなく、何とか部分的な直通が許容されたのでしょう。
いかがだったでしょうか?
末端区間のみですが、安房鴨川を超えて半島を半周ほどする運用が復活しました。
少々言葉だけの説明だったので難しかったかもしれませんね…
房総へは是非E131系をご利用ください!
今回もお読みいただきありがとうございました。