山手線は丸くない! 本当の姿とは!?!?
山手線。
それは東京のど真ん中を走る、まさに日本を代表する鉄道路線の一つです。
某家電量販店の歌にも丸い緑の山手線と歌われていますが、実は丸くありません。
今回は山手線が丸くない理由を見ていきたいと思います。
はじめに
某家電量販店でも歌われていたり、実際に環状運転をしているので、丸いイメージのある山手線。
確かに間違いではないでしょう。
しかし、地図を眺めると、物理的に真ん丸ではないことが、鉄道要覧を見ると、環状線ですらないことが分かります。
物理的に丸くない山手線
まずは、地図で山手線を見てみましょう。
黄緑の線でなぞったところが山手線です。
何ということでしょう…
丸くなく、楕円形ではありませんか!
もちろん、地理的要因などで真ん丸にはならないと思いますが、これほどまでに山手線は南北に伸びて走っていたのです。
そもそも山手線は、赤羽と品川を現在の新宿経由で結ぶことを想定されていた路線で、一括開業した路線ではありませんでした。
上野、浅草周辺は昔から栄えており、用地の買収が難しかったからだそうです。そこで、当時は全く栄えていなかった副都心側に線路を引いたのです。
その後、東北本線、東海道線が最終的に東京でつながり、はじめて現在の環状運転が出来るようになりました。
鉄道要覧的に丸くない山手線
京浜東北線の回でもお話しした通り、山手線における品川~東京~田端間は東海道線、及び東北本線ということになっています。
つまり、鉄道要覧上での山手線は田端~新宿~品川の、いわゆる副都心側のみということになります。
山手線が丸くないと知ってショックを受けた皆さん、ご安心ください。
日本で唯一鉄道要覧上でも丸いことになっている路線があります。
それが大阪環状線です。
これは環状線と名前を冠しているだけあって、本当に一周することになっています。
ただ…
大阪環状線はいろいろな方面に向かう列車が同一線路を走る関係で非常に紛らわしいです。
環状方面行き、和歌山方面の紀州路快速、特急くろしお、関空行きの関空快速、特急はるか、関西本線方面の大和路快速…
行先には十分に気を付けましょう。
山手貨物線
特に山手線が丸いことには関係ないので、簡単に説明します。
大崎から池袋までの区間、隣を埼京線や湘南新宿ラインが走っていますね。
あそこは鉄道要覧上の扱いは山手線であり、埼京線ではないのです。
さらに正確に言うと、山手貨物線となっており、山手線を経由する貨物列車が使用していた路線です。
かつてはサッポロビール恵比寿工場で作られたビールの運搬などにも使われていたようです。
現在はその跡地が再開発され、恵比寿ガーデンプレイス となっています。
いかがだったでしょうか?
何と、渋谷から新宿までと田町までの距離は直線上ではほぼ同距離です。
路線図や真ん丸というイメージに騙されがちですが、よくよく確認してみると、東京の位置関係も面白いものです。
ウォーキングなどで距離感がつかめず大変な思いをしたとならないよう、しっかり地図を確認してから行きましょう笑
今回もお読みいただきありがとうございました。