私鉄座席指定列車シリーズ(5) THライナー
割と好評を頂いている私鉄座席指定列車シリーズ、いよいよ第5弾です。
本日は東武本線系統で運行されるTHライナーを紹介します。
早速ですが皆さん、クイズを一つ出します。
THライナーは東武本線系統での運行なので、始発駅は浅草である。〇か×か?
正解は×です。
以前お話ししたように、東武浅草駅には15キロ制限の急カーブと、有効長が6両分のホームしかなく、通勤の役にはあまり立ちません。
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東武本線の多くの列車は北千住で日比谷線、曳舟から半蔵門線へと直通します。
THライナーもその例にもれず、下り列車は日比谷線の霞が関を始発にしています。
停車駅は、霞が関、銀座、茅場町、秋葉原、上野、新越谷、せんげん台、春日部、東武動物公園、久喜となります。
この列車もやはり遠近分離を意識しており、要所である北千住を通過することがポイントです。
正確に言うと、ここでメトロと東武の乗務員が交代するので、運転停車をします。(ホームに停まるけど、扉は開かないというもの)
ちなみに、THライナーの注意点として、メトロ完結区間だけの乗車は出来ないことには気を付けてください。
車内はTJライナーに似ていて、座席を少し豪華にして、照明をより明るくした感じです。
霞が関を出て、日比谷線内もいくつかの駅を通過しますが、他が各駅停車の関係で非常にゆっくり走ります。
北千住からは私鉄最長となる複々線を活用しながら順調に走ります。
ちなみに、THライナーは日比谷線への乗り入れの関係で7両編成で運行されます。
これまで日比谷線は東武車とともに18メートルの車両が使われていましたが、勝手が悪いということで20メートル車両を導入することになりました。
18メートル車8両編成だったものが、20メートル車7両になったので、不思議な両数の車両が生まれることになりました。
せっかくなので、日比谷線がなぜ18メートル車なのかお話ししますね笑
昔、日比谷線を開業させようとなったとき、それぞれ北千住と中目黒で東武と東急に直通することになりました。
東武としては、20メートル車を入れたかったようですが、東急側が18メートル車が良いと言い、結果として掘削費が安く済む18メートル車を投入するに至りました。
結局その後、東急も20メートル車を導入することになり、東急車を用いた日比谷線への直通計画も消え、東武は日比谷線直通のために、いつまでも18メートル車を保有し続けることになってしまったのです。
現在は日比谷線、東武(都心側)ともに18メートル車は消滅し、20メートル車に統一されています。
いかがだったでしょうか?
メトロに直通する有料列車であるTHライナー。
東京メトロに直通する私鉄は多くあれど、有料列車が走るのはこのTHライナーと千代田線、小田急のメトロはこねくらいでしょうか?
霞が関の官庁に行った帰りにでもご利用されてみてはいかがでしょうか?
今回もお読みいただきありがとうございました。